「ユータロくんが好きなのは、女性…だよね?」
今はもう辞めてしまった、職場の同僚(女性)から
突然、電話でそう聞かれた。
「え、あ、いや、電話で言うことでもないですが、
ボクは…男性です。恋愛対象は。」
とっさに色々なリスクや今後の面倒を考えて
そう答えた。
そんな会話を繰り広げることになったのは、
友だちに紹介したい、と誘われたからだ。
その元同僚(女性)はとても感じがよく
可愛い人で大好きだったので、きっと
紹介するつもりの女性もいい人なんだと思う。
でも、友だちの紹介というときはもう
結婚を意識してお互い出会うわけだし、
2人とも30代なので
〈この人と結婚するかどうか〉
という尺度で相手を判断することになる。
30代の異性愛の女性にとっては真剣勝負なのだ。
だから軽い気持ちで会ってはいけない!と思い、
お誘いはお断りした。
今回のことで、
ゲイではあるけど異性結婚に憧れる自分の葛藤を
久しぶりに自覚してしまった。
それと共に自分の人生と同じくらい
相手の人生も重く考えなければならない。
という覚悟のようなものも再確認できた。
嘘をついたり大事なことを隠したまま誰かと生きるより、
たとえ一人でも正直に誠実に一生懸命生きようって。
そう決めてるもんで。(精一杯の強がりだけど。)