忘れるのに2年くらいはかかる
一度真っ黒な世界を知ってしまうと、
そこに強い光を当ててみても、白で塗り直してみても、
黒が透けて見えるようになってしまった。
常に疑う自分が頭の隅にいる。
信じていても次に起こりうることを想定してしまう。
一言で言ってしまうと、冷めた人間になった。
そんな真っ黒な世界を見せてくれた元カレに、
また新しい恋人ができたという話を聞いた。
今更憎くもないけれど、その恋人を不憫に思う。
清濁飲み込んで付き合っているのかもしれないけれど、
僕のような思いをしてほしくないな、と思う。
今の僕は幸せだと思えるけれど、
まだあの傷は完全に癒えていない。
忘れるにはもうちょっと時間がかかりそうだな。
結局いつも行き着く結論は、自分はどうするのか、
自分はどう生きていくのか、それしかないんだということ。
そういう意味で人はみんな孤独なんだよね。