ユータロの日記

考えたこと、日々のこと、彼とのこと。

日本社会の闇は身分制であること

GW中に、気になっていたこちらの本を読みました。

日本のサラリーマンという生き方は世界標準からかなりかけ離れていて、日本経済が好調だった高度経済成長期、バブル期も過去となった今では、負の遺残として日本の発展を妨げています。一番何が闇かと問われたら、「日本の会社の多くは身分制で成り立っていることである」と答えます。

日本の会社では、正規社員、非正規社員(パート・アルバイト・契約社員派遣社員)という身分の違う階層に分かれており、正規社員を解雇しにくいため、非正規社員が雇用の調整弁として使われています。同じ仕事をしていても、仕事をしない正規社員をフォローしていても、非正規社員は能力でなくその身分の違いによって弱い立場に置かれています。同一労働同一賃金が常識となっている世界で、日本はかなり歪んだ現状になっていると言えます。

また、外国人を奴隷のように扱ったり、グローバル企業の現地採用など、何かにつけて身分の差を作り出す仕組みが生まれる国だなーと思います。

性別による差別も未だに多く存在し、役員や管理職のほとんどは男性、そのため給与水準も男性の方が女性よりも高い傾向にあります。日本でいう「多様性」は世界のそれとは違い、未だに女性活躍を意味している場合が多く、女性が社会で男性と同じように働けるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。

さらに、終身雇用・年功序列の意識も根強く、中高年層の男性が会社のマネジメント層にいる場合が多いため、実は女性の活躍推進にも消極的です(自分達の立場が脅かされるため)。時代の変化やグローバルスタンダードにアップデートするわけでもなく、昭和の価値観をいつまでもマネジメントに持ち込むため、世界とはどんどん乖離していくばかりです。

日本は少子高齢化で中高年層が多く、社会全体のマネジメント層でも多数を占めているため、なかなか変化が起きず、弱い立場の人が消耗することで成り立っている社会です。会社に消耗されず、うまく利用しながら、自分の人生を豊かなものにしていきたいですね。

そのためには、身の丈に合わないキャリアアップや社内政治に消耗するより、できるだけストレスが少ない環境で、長く働きつつ、副業的な収入を確保し、一部を投資に回す、という戦略が一番現実的で良いかなと最近は考えています。